「ソフィアと今まで遊べなかった分、いっぱい遊びたいの。一緒に買い物したり、カフェでお茶してお話したり」

「ミッシェル……」

「私……ソフィアとお友達になりたいの」

「友達……」

ずっと【友達】という存在が要らないと思っていた。

居なくても一人で居た方が楽だったし気を使う事もなかった。でも今初めて心からミッシェルの友達になりたいと思った。

「良いの? 絶対零度の女って呼ばれている私だよ?」

「そんなの関係ないよ! 私はどんなソフィアでも友達になりたいの!」

そう言い笑って見せたミッシェルの姿がとても輝いて見えた。その笑顔に釣られて私も微笑む。

「あ、あれ……アレス君じゃない?」

「えっ?」

ミッシェルが指をさした校門の先に女の子たちに囲まれているアレスの姿があった。

「アレス君って優しい人だよね」

女の子たちに囲まれているアレスの姿を見て少し苛立った。

「そうかな? 私からしたら女の子に囲まれてはしゃいでいる、馬鹿な男にしか見えないけど」

嫌味っぽくそう言い、私たちの存在に気づいていないアレスを睨みつけた。

「あ、ははは……ソフィアとアレス君って幼馴染なんだよね?」

「うん……一応」

よく見ると女の子たちに囲まれているアレスは対応に困っているように見えた。