あれから三日が経ち学校の方は復旧作業に追われていた。先生たちも復旧作業に駆り出されているため、授業再開のめどはたっていない。

「いつから授業が始まるんだろう……」

病院を退院した私は学校の校門近くにあるベンチに座っていた。アレスの医療魔法のおかげで熱も下がり、傷跡も残る事はなかった。

今日はある人物と会う約束をしていて、その人物と会うために待っているところだ。

「あっ! ソフィア〜お待たせ!」

私の姿を見つけたミッシェルが、息を切らしながら駆け寄ってきた。

「ごめんね、遅くなっちゃって」

「良いよ。私も今来たところだし」

今日会う約束をしていた人物と言うのはミッシェルだ。私が熱で寝込んでいた時、ミッシェルは毎日お見舞いに来てくれたんだ。

「体の方はもう大丈夫なの?」

隣に座ったミッシェルが心配そうな表情を浮かべながら聞いてくる。

「大丈夫だよ。アレスのおかげで傷も残らなかったし」

「でも何かあったら私に言ってね!」

そう言ってミッシェルは私の手を取った。

「あのねソフィア。学校の近くに新しく出来た可愛いお店があるの。今度一緒に行かない?」

「時間があったらね」

苦笑しながらミッシェルに言う。

これから先、アレスと一緒に行動する事が多くなる。ミッシェルと一緒に居られる時間も取れないかもしれない。

そう思った時、ミッシェルの掴む手に力がこもった。