カイトさんは俺とよく一緒に行動をしている警察官で色々とお世話になっている人だ。
しかも警察官の中でも優れた能力を持った人しか選ばれない“魔道捜査一課”の人だ。その証拠にカイトさんのネクタイにはそれを現すバッチが付けられている。
どうやら昨日も徹夜だったようで目の下には隈が出来ている。
「このくらい平気ですよ。一日あれば直ぐ終わります」
「若いって良いね〜。俺も二十代の頃はアレスみたく頑張ったものだ」
「今だって現役じゃないですか」
俺の言葉に頭を振ったカイトさんが苦笑しながら言う。
「“現役”って言葉を三十前半の男に言うのかね?」
三十前半でも充分現役だと思うけどそれは言わないでおこう。
「話は変わるがアレス、今回は事件現場に居たそうだな」
真剣な顔つきへと変わったカイトさんを見て俺は胸ポケットから手帳を取り出す。
「最初からってわけではないです。しかし今回の黒幕はサルワ率いる、黒の魔法教団で間違いないかと思います」
「やっぱりあいつらだったか……」
教団の名前を聞いたカイトさんは考えるように目を細めた。
「事件の内容はさっき報告を終えた。奴らの狙いはヴェルト・マギーアと言っていたんだろ?」
「はい」
ヴェルト・マギ―ア――
その言葉が何を指しているのかはまだ分かっていない。しかし今回の事件で捜査は大幅に進めることが出来た。
あいつらの目的はヴェルト・マギーアを完成させることだ。雫を集めて回っているのは、きっと魔法か魔法に関係する何かなのだろう。
雫を使ってヴェルト・マギーアを完成させようとしているんだろうが、人間一人が持つ雫に魔力を収められるのには限界値がある。
ヴェルト・マギーアが超上級魔法よりも遥か上を行く魔法だとしたら、一つの雫でその魔力を補うのは無理がある。集めた雫を使ってヴェルト・マギーアを使うとしたら……。
「奴らの狙いも分かって来たことですし、そろそろ事件の詳細を新聞に載せるべきだと思います」
その言葉にカイトさんは頭を左右に振った。
しかも警察官の中でも優れた能力を持った人しか選ばれない“魔道捜査一課”の人だ。その証拠にカイトさんのネクタイにはそれを現すバッチが付けられている。
どうやら昨日も徹夜だったようで目の下には隈が出来ている。
「このくらい平気ですよ。一日あれば直ぐ終わります」
「若いって良いね〜。俺も二十代の頃はアレスみたく頑張ったものだ」
「今だって現役じゃないですか」
俺の言葉に頭を振ったカイトさんが苦笑しながら言う。
「“現役”って言葉を三十前半の男に言うのかね?」
三十前半でも充分現役だと思うけどそれは言わないでおこう。
「話は変わるがアレス、今回は事件現場に居たそうだな」
真剣な顔つきへと変わったカイトさんを見て俺は胸ポケットから手帳を取り出す。
「最初からってわけではないです。しかし今回の黒幕はサルワ率いる、黒の魔法教団で間違いないかと思います」
「やっぱりあいつらだったか……」
教団の名前を聞いたカイトさんは考えるように目を細めた。
「事件の内容はさっき報告を終えた。奴らの狙いはヴェルト・マギーアと言っていたんだろ?」
「はい」
ヴェルト・マギ―ア――
その言葉が何を指しているのかはまだ分かっていない。しかし今回の事件で捜査は大幅に進めることが出来た。
あいつらの目的はヴェルト・マギーアを完成させることだ。雫を集めて回っているのは、きっと魔法か魔法に関係する何かなのだろう。
雫を使ってヴェルト・マギーアを完成させようとしているんだろうが、人間一人が持つ雫に魔力を収められるのには限界値がある。
ヴェルト・マギーアが超上級魔法よりも遥か上を行く魔法だとしたら、一つの雫でその魔力を補うのは無理がある。集めた雫を使ってヴェルト・マギーアを使うとしたら……。
「奴らの狙いも分かって来たことですし、そろそろ事件の詳細を新聞に載せるべきだと思います」
その言葉にカイトさんは頭を左右に振った。