「氷の精霊よ、大気の精霊よ、その力を集結させ目前の者に、数多の槍を降らせよ、氷の槍(グラースランス)!」

数多の氷の槍が小竜たちに直撃し、小竜たちはそのまま落下していく。氷漬けにされた小竜たちを見つめ、俺は西棟に向かって走り出す。

「召喚魔法で呼び出された小竜たちは、そんなに強くないか……」

上級生の先輩なら小竜とワイバーンを相手にするのは苦じゃないだろう。しかし学校の一部を爆破され、突然ワイバーンや小竜たちが姿を現したら、パニックになって戦いどころじゃないはずだ。

「きゃあああ!」

「助けてくれ〜!」

目の前から生徒たちの声が聞こえてきた。

右手を構え俺は小竜たちに向かって突っ込んで行った。