★ ★ ★
学校から出た俺はここから一番近い病院へと足を運んでいた。それはある人に会うためだ。
本来なら、夜は学校の外へ出ることは禁止されている。でも俺は仕事柄外に出る機会が多いから、理事長から特別に外出許可を貰っている。
だから夜は自由に外に出ることが出来る。まあほとんどが事件絡みの外出になりそうだけどな。
病院の中へと入り階段を使って四階まで上がる。ある病室の前で足を止めた俺は、目の前にある扉を軽くノックした。
「どうぞ」
病室の中から女性の声が聞こえた。
「失礼します」
俺は扉に付いている取っ手を掴み、扉を前に押して病室の中へと入る。
「あら、こんばんはアレス」
「こんばんは、母さん」
病室の中に居たのは俺の母さんだ。俺と同じ赤髪で肩先くらいまである髪を、今日は髪留めを使って後ろでまとめていた。
母さんは本を読んでいたのか、持っていた本を近くの机の上へと置く。
「来ても大丈夫なの? 夜は外出禁止じゃなかったかしら?」
「大丈夫だよ。特別に外出許可を貰ってるからさ」
そう母さんに告げ近くにあった椅子の背を掴み、それをベッド近くまで寄せて座った。
「体の方は大丈夫なのか?」
「ええ。特に変わったことは起こっていないし」
「……そっか」
母さんは二日前に教団に襲われた。
仕事帰りで屋敷近くまで来た時に、数人のフードを被った連中に襲われ雫を抜かれた。それから母さん一度も魔法を使えていない。
「学校の方はどうなの?」
「幼馴染に会えたよ。ちょっと雰囲気変が変わっていて最初は驚いたけど、やっぱり昔のままだったよ」
優しく微笑み今日のことを思い出しながら母さんに話す。
学校から出た俺はここから一番近い病院へと足を運んでいた。それはある人に会うためだ。
本来なら、夜は学校の外へ出ることは禁止されている。でも俺は仕事柄外に出る機会が多いから、理事長から特別に外出許可を貰っている。
だから夜は自由に外に出ることが出来る。まあほとんどが事件絡みの外出になりそうだけどな。
病院の中へと入り階段を使って四階まで上がる。ある病室の前で足を止めた俺は、目の前にある扉を軽くノックした。
「どうぞ」
病室の中から女性の声が聞こえた。
「失礼します」
俺は扉に付いている取っ手を掴み、扉を前に押して病室の中へと入る。
「あら、こんばんはアレス」
「こんばんは、母さん」
病室の中に居たのは俺の母さんだ。俺と同じ赤髪で肩先くらいまである髪を、今日は髪留めを使って後ろでまとめていた。
母さんは本を読んでいたのか、持っていた本を近くの机の上へと置く。
「来ても大丈夫なの? 夜は外出禁止じゃなかったかしら?」
「大丈夫だよ。特別に外出許可を貰ってるからさ」
そう母さんに告げ近くにあった椅子の背を掴み、それをベッド近くまで寄せて座った。
「体の方は大丈夫なのか?」
「ええ。特に変わったことは起こっていないし」
「……そっか」
母さんは二日前に教団に襲われた。
仕事帰りで屋敷近くまで来た時に、数人のフードを被った連中に襲われ雫を抜かれた。それから母さん一度も魔法を使えていない。
「学校の方はどうなの?」
「幼馴染に会えたよ。ちょっと雰囲気変が変わっていて最初は驚いたけど、やっぱり昔のままだったよ」
優しく微笑み今日のことを思い出しながら母さんに話す。