……いや待てよ。理事長にから連絡をもらった時、あの人の声妙に弾んでいた気がする。
「まさか……」
俺はある答えに辿り着いた。そしてその答えが絶対に外れていないと確信して、自分の額に手を当てた。連絡をもらった時に気づくべきだったんだ。
さっきのソフィアと理事長のやり取りと噂からして、理事長は相当な親馬鹿だ。てことは自慢の娘と幼馴染であり、探偵として警察と一緒に行動している俺が競い合えば、ソフィアはますますやる気になって理事長に魔法書を取り寄せる。
そして魔法書が届けば、ソフィアはさっきみたいに理事長のところに取りに行く。そうすれば日を空けずに理事長は娘に会えるってわけだ。
あの人の策略にまんまと乗せられたわけだ。
俺も俺であの図書室に釣られてしまったから言い訳は出来ない。
……でもそれなら何で理事長は、あの図書室の入室許可を俺に出したんだ? ただ“娘に会いたい”って理由で入室許可を簡単に出す人か?
探りを入れたいところだが、変に感づかれたら厄介なことになりかねない。なんせあの人は一応、この学校の理事長なんだから。
「でも良かったじゃない」
「何が“良かったじゃない”だ。まんまとあの人の策略にはめられて嬉しいはずがないだろ?」
「それはあなたの自己責任でしょ?」
テトの言う通り今回のことは俺の自己責任だ。誰のせいにも出来ない。
「でもソフィアにライバルとして認められるのは、この学校の生徒にとっては名誉あることなのよ?」
「ライバルってそんなに名誉あることか? 名誉どころか面倒くさいだけだろ」
「そんなことないわよ? 私的には絶対零度の女って呼ばれているせいで、誰も寄り付こうとしないあの子にライバルが出来ることで、良い刺激が貰えると思っているけど?」
「絶対零度の女?」
あいつ周りからそんな風に呼ばれているのか? 確かにあの目つきで睨まれたら身動きが取れないかもしれないけど、絶対零度まで行く程のものか?
「まさか……」
俺はある答えに辿り着いた。そしてその答えが絶対に外れていないと確信して、自分の額に手を当てた。連絡をもらった時に気づくべきだったんだ。
さっきのソフィアと理事長のやり取りと噂からして、理事長は相当な親馬鹿だ。てことは自慢の娘と幼馴染であり、探偵として警察と一緒に行動している俺が競い合えば、ソフィアはますますやる気になって理事長に魔法書を取り寄せる。
そして魔法書が届けば、ソフィアはさっきみたいに理事長のところに取りに行く。そうすれば日を空けずに理事長は娘に会えるってわけだ。
あの人の策略にまんまと乗せられたわけだ。
俺も俺であの図書室に釣られてしまったから言い訳は出来ない。
……でもそれなら何で理事長は、あの図書室の入室許可を俺に出したんだ? ただ“娘に会いたい”って理由で入室許可を簡単に出す人か?
探りを入れたいところだが、変に感づかれたら厄介なことになりかねない。なんせあの人は一応、この学校の理事長なんだから。
「でも良かったじゃない」
「何が“良かったじゃない”だ。まんまとあの人の策略にはめられて嬉しいはずがないだろ?」
「それはあなたの自己責任でしょ?」
テトの言う通り今回のことは俺の自己責任だ。誰のせいにも出来ない。
「でもソフィアにライバルとして認められるのは、この学校の生徒にとっては名誉あることなのよ?」
「ライバルってそんなに名誉あることか? 名誉どころか面倒くさいだけだろ」
「そんなことないわよ? 私的には絶対零度の女って呼ばれているせいで、誰も寄り付こうとしないあの子にライバルが出来ることで、良い刺激が貰えると思っているけど?」
「絶対零度の女?」
あいつ周りからそんな風に呼ばれているのか? 確かにあの目つきで睨まれたら身動きが取れないかもしれないけど、絶対零度まで行く程のものか?