「さてさて、仮面ライダースパイダーマンと来て、優海くんは高校ではなんて書いたのかな~?」
にやにやしながら言うと、優海は『えっへん』と効果音のつきそうな顔をして、一枚の紙をみんなの前で広げた。
「じゃじゃーん。見よ、これが俺の夢だ!」
彼の進路希望票を受け取り、なりたい職業の欄を見ると、『書き切れないから裏に書きました!』とある。
いったい何をそんなに書いたのか、と首をひねりながらプリントを裏返すと、優海にしては細かい字で、上から下までぎっしりと何かが書かれていた。
「なにこれ」と笑いながらも視線を落として、目に入ってきた文字にどきりとした。
『卒業したら就職する。かせげる仕事! 凪沙は賢いからたぶん大学にいくから、俺はその間にがんばって働いて金ためる! 百万くらいたまったらプロポーズ!! ……少ない? 三百万くらいあったほうがいいかな?』
そこには、純粋に私との将来の夢を描く優海の言葉があった。
『あっ、でも、凪沙は真面目だから学生結婚とかいやがりそうだな。凪沙が大学卒業して就職決まってからにしよう。あ、仕事に慣れてからのほうがいいかな? まあそれは凪沙の様子見ながら決める』
優海はいつも私のことを最優先に考えてくれる。
それは昔からちっとも変わらない。
にやにやしながら言うと、優海は『えっへん』と効果音のつきそうな顔をして、一枚の紙をみんなの前で広げた。
「じゃじゃーん。見よ、これが俺の夢だ!」
彼の進路希望票を受け取り、なりたい職業の欄を見ると、『書き切れないから裏に書きました!』とある。
いったい何をそんなに書いたのか、と首をひねりながらプリントを裏返すと、優海にしては細かい字で、上から下までぎっしりと何かが書かれていた。
「なにこれ」と笑いながらも視線を落として、目に入ってきた文字にどきりとした。
『卒業したら就職する。かせげる仕事! 凪沙は賢いからたぶん大学にいくから、俺はその間にがんばって働いて金ためる! 百万くらいたまったらプロポーズ!! ……少ない? 三百万くらいあったほうがいいかな?』
そこには、純粋に私との将来の夢を描く優海の言葉があった。
『あっ、でも、凪沙は真面目だから学生結婚とかいやがりそうだな。凪沙が大学卒業して就職決まってからにしよう。あ、仕事に慣れてからのほうがいいかな? まあそれは凪沙の様子見ながら決める』
優海はいつも私のことを最優先に考えてくれる。
それは昔からちっとも変わらない。