「おーい、凪沙? 大丈夫かー?」
その声に、私ははっと我に返った。
いつもより戻りが遅いから心配しているらしい。
「んー、大丈夫! すぐ行くー」
蝋燭の火を消して、立ち上がり居間に向かう。
卓袱台には、山盛りのご飯とおかず、そして二つの麦茶が置かれていた。
「お茶ありがと」
「んー」
並べられた料理を見て、首をかしげる。
「あれ、味噌汁は?」
「腹減ってたから今からあっためるの待ちきれなくて……また夜飲むわ」
「しょうがないなあ、じゃあ私あっためてくるよ。優海は食べてて」
「えっ、ありがとー!」
台所に入って味噌汁の小鍋を火にかけながら、居間をちらりと振り返る。
「いただきます」と丁寧に手を合わせて頭を下げてから、広い部屋の真ん中でひとり食事をとる優海の背中を見ていると、見慣れた光景なのになんだかひどく寂しくなる。
「……ねえ、優海」
「ん?」
「私も一緒に食べていい?」
優海が驚いたように振り向いた。
「えっ? 食べてくれんの?」
「おばあちゃん今日は友達に会いに行って一緒にご飯食べるって言ってたから、私もどうせ家でひとり飯の予定だったし」
「まじでー!? 嬉しい嬉しい、食おうぜ!」
喜びを隠さない優海を見ていると、こちらまで口許が緩んでしまう。
味噌汁をお椀についで居間に持っていくと、優海が私のために箸と取り皿を用意してくれていた。
その声に、私ははっと我に返った。
いつもより戻りが遅いから心配しているらしい。
「んー、大丈夫! すぐ行くー」
蝋燭の火を消して、立ち上がり居間に向かう。
卓袱台には、山盛りのご飯とおかず、そして二つの麦茶が置かれていた。
「お茶ありがと」
「んー」
並べられた料理を見て、首をかしげる。
「あれ、味噌汁は?」
「腹減ってたから今からあっためるの待ちきれなくて……また夜飲むわ」
「しょうがないなあ、じゃあ私あっためてくるよ。優海は食べてて」
「えっ、ありがとー!」
台所に入って味噌汁の小鍋を火にかけながら、居間をちらりと振り返る。
「いただきます」と丁寧に手を合わせて頭を下げてから、広い部屋の真ん中でひとり食事をとる優海の背中を見ていると、見慣れた光景なのになんだかひどく寂しくなる。
「……ねえ、優海」
「ん?」
「私も一緒に食べていい?」
優海が驚いたように振り向いた。
「えっ? 食べてくれんの?」
「おばあちゃん今日は友達に会いに行って一緒にご飯食べるって言ってたから、私もどうせ家でひとり飯の予定だったし」
「まじでー!? 嬉しい嬉しい、食おうぜ!」
喜びを隠さない優海を見ていると、こちらまで口許が緩んでしまう。
味噌汁をお椀についで居間に持っていくと、優海が私のために箸と取り皿を用意してくれていた。