俺はすぐにメモ帳アプリを終了させて、アルバムを開いた。
そこには、『優海へ』というタイトルがつけられたフォルダがあった。
がたがたと震える手でフォルダを開く。
その瞬間、たくさんの俺の顔が現れて驚いた。
朝に、昼に、夜に。
海で、学校で、砂浜で、街で、駅で、家で、バス停で。
顔をくしゃくしゃにして笑っていたり、少しすねていたり、お腹をかかえて笑っていたり、歩いていたり、走っていたり、ご飯を食べていたり、アイスをくわえていたり、空を見上げていたり、こちらを見つめていたり、微笑んでいたり。
数えきれないほどの俺が、そこにいた。
そういえば、凪沙はこのところ、やけに携帯電話で写真を撮っていた。
カメラにはまっているのかと訊いたら、あいまいにごまかされたけれど。
凪沙はこのために写真を撮っていたのだ。
凪沙の目に映る俺を、俺に見せるために。
「そっか……うん、伝わるよ」
俺は凪沙に向かって囁いた。
「凪沙には俺がこんなふうに見えてたんだな……」
上手く言葉にはできないけれど、凪沙が俺のことをこんなにも優しい目で見てくれていたのだと分かった。
そこには、『優海へ』というタイトルがつけられたフォルダがあった。
がたがたと震える手でフォルダを開く。
その瞬間、たくさんの俺の顔が現れて驚いた。
朝に、昼に、夜に。
海で、学校で、砂浜で、街で、駅で、家で、バス停で。
顔をくしゃくしゃにして笑っていたり、少しすねていたり、お腹をかかえて笑っていたり、歩いていたり、走っていたり、ご飯を食べていたり、アイスをくわえていたり、空を見上げていたり、こちらを見つめていたり、微笑んでいたり。
数えきれないほどの俺が、そこにいた。
そういえば、凪沙はこのところ、やけに携帯電話で写真を撮っていた。
カメラにはまっているのかと訊いたら、あいまいにごまかされたけれど。
凪沙はこのために写真を撮っていたのだ。
凪沙の目に映る俺を、俺に見せるために。
「そっか……うん、伝わるよ」
俺は凪沙に向かって囁いた。
「凪沙には俺がこんなふうに見えてたんだな……」
上手く言葉にはできないけれど、凪沙が俺のことをこんなにも優しい目で見てくれていたのだと分かった。