「うん……。勝ったら午後も試合あるって言ってたから、お昼ご飯いるかなって……」
優海はいつも昼はコンビニの弁当やおにぎりで済ませているけれど、さすがに試合の日にそれは可哀想だと思って、優海の分の弁当も持ってきたのだ。
「でも、あれだね、優海も自分で作ってきたからいらなかったね。これは私が食べるよ」
あはは、と笑って言ったけれど、優海は「いや!」と叫んだ。
「いる! だって、凪沙が作ったんだろ?」
「……なんで分かるの」
「なんかそんな顔してる!」
なんだそれ、と思ったけれど、言わない。
きらきら輝いている優海の顔を見ていたら、水を差すようなことは言えなかった。
「えー、ちょっと待って、見たい! 見して見して!」
黙って弁当袋を渡すと、「開けていい?」とわくわくした様子で訊かれたので、頷いた。
優海はやった、と笑ってさっそく包みを開く。
そして蓋を開けた瞬間、叫んだ。
「すげー! 弁当だー!! これ全部凪沙の手作り!?」
まあね、とそっぽを向きながら頷く。
最近おばあちゃんに料理を教えてもらっていて、色々作れるようになってきたので、初めて一から十まで自分ひとりで作ってみた弁当だった。
気合いを入れすぎて朝の三時に起きてしまったので、おかげで寝不足だ。
でも全然眠くないから不思議だ。
優海はいつも昼はコンビニの弁当やおにぎりで済ませているけれど、さすがに試合の日にそれは可哀想だと思って、優海の分の弁当も持ってきたのだ。
「でも、あれだね、優海も自分で作ってきたからいらなかったね。これは私が食べるよ」
あはは、と笑って言ったけれど、優海は「いや!」と叫んだ。
「いる! だって、凪沙が作ったんだろ?」
「……なんで分かるの」
「なんかそんな顔してる!」
なんだそれ、と思ったけれど、言わない。
きらきら輝いている優海の顔を見ていたら、水を差すようなことは言えなかった。
「えー、ちょっと待って、見たい! 見して見して!」
黙って弁当袋を渡すと、「開けていい?」とわくわくした様子で訊かれたので、頷いた。
優海はやった、と笑ってさっそく包みを開く。
そして蓋を開けた瞬間、叫んだ。
「すげー! 弁当だー!! これ全部凪沙の手作り!?」
まあね、とそっぽを向きながら頷く。
最近おばあちゃんに料理を教えてもらっていて、色々作れるようになってきたので、初めて一から十まで自分ひとりで作ってみた弁当だった。
気合いを入れすぎて朝の三時に起きてしまったので、おかげで寝不足だ。
でも全然眠くないから不思議だ。