そんなやりとりをしていたら、後ろから「相変わらずラブラブだねえ」と聞こえた。
見ると、真梨が私の横を通り抜けながら、「ベストカップルはふたりで決まりだね」と声をかけていった。
ベストカップルというのは、二学期にある文化祭のイベント『水津高校ベストカップル賞』で一位に選ばれたカップルを指す呼び名だ。
この賞をとったカップルはみんな将来的に結婚している、らしい。
まあ、私には関係ないけれど。
「へへへー、ベストカップルだってー。どうする、参加しちゃう? 一位とれるかな?」
そんな私の考えを知るよしもなく、優海は嬉しそうに問いかけてくる。
「とれないし、参加しないよ」
きっぱりと答えると、優海は「えー」と嘆いた。
「ま、いいや。凪沙そういう目立つの嫌いだもんな」
「よく分かってんじゃん」
だから他の子とエントリーすれば、と喉まで出かけたけれど、あまりにも卑屈なので口にするのはやめておいた。
見ると、真梨が私の横を通り抜けながら、「ベストカップルはふたりで決まりだね」と声をかけていった。
ベストカップルというのは、二学期にある文化祭のイベント『水津高校ベストカップル賞』で一位に選ばれたカップルを指す呼び名だ。
この賞をとったカップルはみんな将来的に結婚している、らしい。
まあ、私には関係ないけれど。
「へへへー、ベストカップルだってー。どうする、参加しちゃう? 一位とれるかな?」
そんな私の考えを知るよしもなく、優海は嬉しそうに問いかけてくる。
「とれないし、参加しないよ」
きっぱりと答えると、優海は「えー」と嘆いた。
「ま、いいや。凪沙そういう目立つの嫌いだもんな」
「よく分かってんじゃん」
だから他の子とエントリーすれば、と喉まで出かけたけれど、あまりにも卑屈なので口にするのはやめておいた。