ばあちゃんが、しみじみとそう繰り返し言うので、なんだか少し感極まってしまった。
そうか、私にはそんな能力があったのか。
不思議と、そこまで驚きはしなかった。
今までずっと不思議に思っていたことに理由がついた。たったそれだけの感覚だ。
でもそうと分かった今、私にはあるひとつの可能性が生まれたのだ。

「ばあちゃん、私、葵の過去を覗いてみる」

やっと分かる時が来たんだ。
君が私の目の前からいなくなった理由が。