
作品番号 1446439
最終更新 2017/07/25
「君の未来に、僕はいないよ」
そう言って君は一週間後、本当に私の前から消えてしまった。
五つの未来予想を残して。
◯
耳の聞こえない元天才ピアニストの葵は、人には言えないある能力を持っていた。
……そして私は、その能力を利用した。
葵、私は、君という人間をどこまで分かっていただろう。
あんなに一緒に過ごしたのに、ちっとも自信なんかないよ。
「未来を変えてでも、萌音を諦めなければよかった……」
決して綺麗なものだけじゃなかった。
だけど、生きていく上で大切な時間だった。
だから、もう一度、君に会いたい。
※移行いたしました。