「うん。いいと思うよ。サトシくんも、トモくんが自分のせいで我慢すること望んでないはずだもん」

「でも、なんて言って告白すればいいんだろ。タマちゃん教えてよ。大人だからわかるだろ？」


いやいや、わたしはまだ十五のガキだって。それに、恋愛に関してはおそらくトモくんより奥手な幼児レベルだ。そんな期待たっぷりの目で見られても困る。


「えっと、具体的なアドバイスはできないけど。……でも、トモくんの勇気を見たら、きっとマナちゃんもサトシくんも嬉しいと思うよ」

「そっか、勇気か」

「そう、勇気だよ」


とっておきの武器を手に入れたかのように、小さな勇者の瞳が輝く。


「決めた。俺、勇気を見せてマナちゃんに告白する」


ああ、なんて純真なんだろう。
応援するよ、わたしが翼に伝えられなかった分の勇気も、君に託す。


「がんばってね、トモくん」

「うん。ありがとう！」