言われて改めて、自分の変化に気づいた。
翼のことは、好き……だけど。今ももちろん、好きだけど。でも、なんだろう。前と同じ恋心じゃない。
恋、という単語を思い浮かべた瞬間、淡い金色が同時に浮かんだ。
――ストップ。何考えてんの。心臓も勝手にキュンとか鳴るんじゃない、ばか。
「わ、わたしの話はまあいいから! トモくん。もしも、だよ」
「うん」
「もしも、サトシくんとマナちゃんが両想いっていう状況を抜きにしたら、トモくんはどうしたい?」
尋ねると、トモくんはぐるりと目線を動かして考えをめぐらせ、そして思いのほか力強い声で答えた。
「マナちゃんに告白したい」
ブラボー。わたしよりよっぽど勇気があるじゃないか、勇者だよトモくん。
言葉にしたとたん火がついたのか、トモくんの表情に高揚感があふれだす。
「俺、告白してもいいのかな。サトシもその方が喜ぶかな」