「大丈夫だよ。俺が保証する。タマちゃんたちは大丈夫」
なんの根拠があって、そんなこと言うのか。だけどノアに言われると、妙に納得してしまうんだ。
わたしは重なったふたつの手を見つめながら、自分の心に問いかけた。
……わたしは、どうしたいんだろう。絡んでしまった家族の糸を、どうしたいと本当は思っているんだろう。
「ねえ、タマちゃん」
みっつの雪だるまの横に、もうひとつ雪だるまを作ったノアが、黒い瞳でわたしを見る。
「俺とは、出逢ってよかった?」
「へっ?」
「俺は、タマちゃんに出逢えてよかった」
ちょ、いきなり何を言い出すんだ。出逢えてよかったって、わたしと、えっ、な、何っ?