あちゃ~……と手をおでこに当てるわたし。

ほんっと負けず嫌いな男。
これじゃ蒼ちゃんとキャラが違いすぎて変に思われるじゃないか。

なんとかごまかさないと。と思った矢先、その場にいきなり爆笑が響いた。

大和だった。


「あっはははは! お前、おもしろいな!」


ばしばしと背中を叩かれてホタルが顔をしかめる。
だけど大和は遠慮のカケラもなく、なおも叩きながらお腹を抱えている。


「いやー、いいよその性格。正直今まで花江のこと、王子様みたいで住む世界が違うと思ってたけどさ、全然おもしれーじゃん。お前のそういう一面、俺は好きだぜ」

「わたしも。なんか今日の蒼ちゃん、いつもと違うけど好きだよ」


千歳まで加わって、両側からはさまれたホタルがうっとうしそうに手で払う。

その仕草が反抗期の子どもみたいで、ますます笑い声が上がった。