それでも僕が憶えているからのレビュー一覧
5.0
生きていく上で抱いてしまう感情を、醜い感情を受け入れることは難しいことで、一度知ってしまった暗闇、感情は忘れることなく、在り続けるのだと思います。だけど、重みを背負うために、真っ暗でひとりぼっちの海で生まれて、様々な葛藤を抱えて生きていて、その中で優しい世界と世界の温もり、最初で最後の恋を知っていく"彼"、彼、彼女から伝わってきたことは感情の愛おしさでした。
「心をいじめちゃダメだよ、弱い自分を、もっと大切にしてあげてほしい。」
葛藤だらけの自分、感情を「仕方ないな」って受け入れること、それは強がりではなく強さなのだと、これからも抱いた感情と共に生きていくのだと、彼らが紡いだ日々の中で知って、ページを捲るほどに苦しくて、痛くて、堪えきれないほどの涙が溢れてしまったけれど、ページを捲れば捲るほどに愛おしく、痛さも全部全部抱きしめたくなって、最後には光とちいさな勇気が灯りました。
弱さ、苦しみ、痛みを、愛おしく思ったのははじめてです。 自分の1部なんだから受け入れなきゃと、よく耳にしていても、真っ正面から受け入れることは難しい。 マイナスなイメージで固められたそれらを、一度受け入れたら、飲み込まれてしまいそうだから。 負けずに前を向くことばかり、消化することばかり考えて。大切にしなきゃといわれても、実際にどう大切にしたらいいのか分からずにいた。 ーでも"彼"の存在が、冷んやりとしていたイメージを温もりのあるものに変えくれた。 むしろ"彼"がいてくれるからこそ、私たちは独りではないのだ。 何よりもやさしくて、あたたかい。 読み進めれば読み進めるほど、それらが愛おしいものに思えて。丸ごとぎゅっと抱きしめたくなりました。 ハンカチ必須です。ぜひ。
弱さ、苦しみ、痛みを、愛おしく思ったのははじめてです。
自分の1部なんだから受け入れなきゃと、よく耳にしていても、真っ正面から受け入れることは難しい。
マイナスなイメージで固められたそれらを、一度受け入れたら、飲み込まれてしまいそうだから。
負けずに前を向くことばかり、消化することばかり考えて。大切にしなきゃといわれても、実際にどう大切にしたらいいのか分からずにいた。
ーでも"彼"の存在が、冷んやりとしていたイメージを温もりのあるものに変えくれた。
むしろ"彼"がいてくれるからこそ、私たちは独りではないのだ。
何よりもやさしくて、あたたかい。
読み進めれば読み進めるほど、それらが愛おしいものに思えて。丸ごとぎゅっと抱きしめたくなりました。
ハンカチ必須です。ぜひ。