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「……隣、いい?」



答えを聞くより先に椅子を引いた先輩に、私はコクコクと必死に頷いた。


最寄駅にある、図書館。


テスト期間が迫ると図書館で勉強をしてから家に帰る、というのは中学生の時からの習慣だった。


だから今日も、私は一人で図書館に足を運び、教科書とノートを広げていたのだけれど……


ふと、視線を感じて顔を上げた先。


そこにいた思いもよらぬ人物に、私の心臓は大きく跳ね上がった。