蓮司に見せられたツイートを震える指先でスクロールすれば、その下にはズラリと様々な声が並んでいた。
【え、何これ私もこんなこと言われたい!】
【やたらカッコイイリプきたwww】
【なになに、突然王子様的な奴が出現?】
【そういえば、このアカウントの犯人捕まったらしいぜ】
【捕まえた奴、かなりのイケメンって噂】
【捕まった奴、かなりの痛いヤツって噂】
【っていうか、どうでもいいけどリツイート数ヤバw】
それは、ごく一部の声。
中にはもちろん中傷的なツイートもあったけれど、圧倒的大多数がこのツイートを擁護する声で。
「……それがツイートされたのって、相馬先輩の停学が明けて、栞が先輩に会いに行った日でさ」
「っ、」
「本当にそうかなんて……多分、本人に聞いたとしても教えてくれるわけないけど、でも……きっと、相馬先輩だと俺は思う」
そう言った蓮司の声は凛と澄んでいて、思わず携帯に落としていた視線を上げた。
そうすれば、私を真っ直ぐに見つめる蓮司の、真摯な目と目が合って。
それを合図に、再び、涙の雫が頬を伝って零れ落ちる。