「相馬くん、ホントに偶然だね!それに、初めまして〜!凄い可愛い子だね!!」
キラキラと、ヒマワリのように眩しい笑顔を私に向ける女の人の手は、隣の爽やかイケメンさんの手と固く繋がれていて。
2人の雰囲気から、カップルさんなんだろうな、というのは容易に想像が出来る。
「アキ……それに、マリちゃん」
(え……、)
樹生先輩の口から零れた名前に、思わず目を見開く。
それというのも“アキ”という名前が、先輩の口から耳にタコができるくらいに聞いたことのある名前で、更にはそれが先輩の大切な親友の名前と同じだったから。
というか、もしかして……もしかしなくても、この人が、先輩の親友の、“アキ”さん?
「初めまして。樹生とは友達で、大分仲良くさせてもらってるアキです。それで、こっちは……えと、俺の彼女のマリ。キミは、栞ちゃん、だよね?」
丁寧に紡がれた言葉と、眩しいくらいの爽やかな笑顔に、思わず何度も頷いて慌てて頭を下げた。