「俺も父さんのこと責められないくらい、大概、親不孝者だね?」
─── ああ、もう。
好き。私は、樹生先輩のことが大好きだ。
いつだって周りのことばかり考えて、いつだって温かい言葉をくれる先輩のこと。
まるで、一輪の花のように繊細な心と優しさを持った先輩のことが、私は大好きなんだ。
「……それより、さ。夏休み、どこか行こう?」
「(え……?)」
「息抜き。さっき、応援してくれるって言ったでしょ?受験勉強ばかりじゃあ息が詰まるから、そんな時は息抜き手伝ってよ」
「……っ、」
先輩のその言葉に、コクコクと必死に頷く私は、本当に現金な奴だ。
そんな私を見て再び楽しそうに笑った先輩が、静かに空を見上げる。
「……本当に。話せて、よかった」
そう言う先輩に促されるように見上げた先。
そこには、今まで見た中でも一際綺麗な一番星が、私達を見守るように輝いていた。
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『Lavender(ラベンダー)』
あなたを待っています
幸せの訪れ・許しあう愛