次に、英語。
雪夜くんがワークの問題を解き、分からない文法や単語があれば、梨花ちゃんが教えてあげている。
私もなんとなく聞いていると、梨花ちゃんが時々とても流暢な英語の発音をするので、声には出さなかったけれど感動してしまった。
「梨花、やっぱ発音いいな」
嵐くんも同じように思っていたらしく、感心したように呟いた。
それを聞いた瞬間、梨花ちゃんは一瞬口ごもり、「そう?」とあいまいに笑う。
「あんまり英語っぽくならないように言ってるつもりなんだけど……」
梨花ちゃんは独り言のようにぽつりと言った。
私は思わず「え? なんで?」と訊ね返してしまう。
「だって、なんか、あれでしょ? 英語風に発音したりすると、ちょっと嫌な感じでしょ?」
という梨花ちゃんの答えに、私はまた「どうして?」と首を傾げた。
「嫌な感じなんかしないと思うけど。むしろすごいなあって思った」
そう言うと、梨花ちゃんが眉を下げて笑う。
「すごいなんて……ただ家の事情でアメリカに何年か住んでただけだから、そんなことないよ」
「そうかな。英語の発音ちゃんとできるの、かっこいいし、うらやましい」
思わずむきになって主張すると、梨花ちゃんが「ありがと」と声をあげて笑った。
「そんなふうに言ってくれるの、美冬が初めてだよ。嬉しい、ありがとう」
雪夜くんがワークの問題を解き、分からない文法や単語があれば、梨花ちゃんが教えてあげている。
私もなんとなく聞いていると、梨花ちゃんが時々とても流暢な英語の発音をするので、声には出さなかったけれど感動してしまった。
「梨花、やっぱ発音いいな」
嵐くんも同じように思っていたらしく、感心したように呟いた。
それを聞いた瞬間、梨花ちゃんは一瞬口ごもり、「そう?」とあいまいに笑う。
「あんまり英語っぽくならないように言ってるつもりなんだけど……」
梨花ちゃんは独り言のようにぽつりと言った。
私は思わず「え? なんで?」と訊ね返してしまう。
「だって、なんか、あれでしょ? 英語風に発音したりすると、ちょっと嫌な感じでしょ?」
という梨花ちゃんの答えに、私はまた「どうして?」と首を傾げた。
「嫌な感じなんかしないと思うけど。むしろすごいなあって思った」
そう言うと、梨花ちゃんが眉を下げて笑う。
「すごいなんて……ただ家の事情でアメリカに何年か住んでただけだから、そんなことないよ」
「そうかな。英語の発音ちゃんとできるの、かっこいいし、うらやましい」
思わずむきになって主張すると、梨花ちゃんが「ありがと」と声をあげて笑った。
「そんなふうに言ってくれるの、美冬が初めてだよ。嬉しい、ありがとう」