「ごめんね……。なんか、嬉しくて」
ぼそぼそと言い訳をすると、嵐くんが「嬉しい?」と訊ね返してきた。
「あの……私、まだ高校で友達できてなかったから。だから、連絡先、教えてもらえるの初めてで。嬉しくて……それで」
必死に話していると、顔がじわじわと赤くなってくるのが分かった。
やだな、と自分に呆れる。
連絡先を交換してもらえるだけでにやにやしたり、赤面したりするなんて、我ながら情けない。
きっと、三人から気持ち悪いと思われている。
そんなことを考えながら落ち込んでいたら、ふいに二本の腕がにゅっと横から現れて、次の瞬間、私の身体はぬくもりに包まれた。
驚いて顔をあげると、隣に座っていた梨花ちゃんが私を抱きしめているのだった。
「……もう、なんなの!?」
梨花ちゃんが小さく叫んだので、私はわけが分からずにおろおろする。
「え……ごめん、気持ち悪かったよね……?」
「ちがうよ! じゃなくて、美冬、可愛すぎ!」
「へ?」
予想外の返答に私は唖然とする。
すると、ふにゃりと微笑んだ梨花ちゃんの顔が近づいてきた。
「美冬ったら、純真無垢か! 可愛すぎるよー」
純真無垢? 可愛い?
それはおかしい、間違っている。
私なんて、心の中では暗いことばかり考えているのに。
ただ、そういう気持ちを表に出すのが苦手なだけで。
ぼそぼそと言い訳をすると、嵐くんが「嬉しい?」と訊ね返してきた。
「あの……私、まだ高校で友達できてなかったから。だから、連絡先、教えてもらえるの初めてで。嬉しくて……それで」
必死に話していると、顔がじわじわと赤くなってくるのが分かった。
やだな、と自分に呆れる。
連絡先を交換してもらえるだけでにやにやしたり、赤面したりするなんて、我ながら情けない。
きっと、三人から気持ち悪いと思われている。
そんなことを考えながら落ち込んでいたら、ふいに二本の腕がにゅっと横から現れて、次の瞬間、私の身体はぬくもりに包まれた。
驚いて顔をあげると、隣に座っていた梨花ちゃんが私を抱きしめているのだった。
「……もう、なんなの!?」
梨花ちゃんが小さく叫んだので、私はわけが分からずにおろおろする。
「え……ごめん、気持ち悪かったよね……?」
「ちがうよ! じゃなくて、美冬、可愛すぎ!」
「へ?」
予想外の返答に私は唖然とする。
すると、ふにゃりと微笑んだ梨花ちゃんの顔が近づいてきた。
「美冬ったら、純真無垢か! 可愛すぎるよー」
純真無垢? 可愛い?
それはおかしい、間違っている。
私なんて、心の中では暗いことばかり考えているのに。
ただ、そういう気持ちを表に出すのが苦手なだけで。