そこまで言って、佐久間さんは「座って少し話そうか」と小さく笑った。
百合の花に囲まれた野原の空き地に並んでしゃがみ込む。
ちらりと隣を見上げると、明るい陽射しに照らされた佐久間さんの顔。
にこやかな表情を浮かべて空を見上げるその顔は、改めて見ると、すごく整っていた。
太めの眉がきりっと上がっていて、目はきれいな二重。
鼻筋がすうっと通っていて、薄い唇は穏やかに微笑んでいる。
日に灼けた肌はきめが細かくて、吹き出物の一つもない。
広い肩や厚い胸、ほっそりとしているけど逞しくて硬そうな腕は、中学校の同級生の男子たちとは全然ちがう。
『佐久間さんは大人の男の人なんだ』と思って、なんだか急にどきどきしてきた。
暑さで倒れたあの日、この腕に抱かれて助けられたのだと思うと、直視できない。
さらに言うと、何日もお風呂に入っていない自分の身体が気になって仕方なくなってきた。
あぁ、やっぱ、お風呂くらい入りたいよ………。
あたしだって一応、年頃の乙女なんだから!
百合の花に囲まれた野原の空き地に並んでしゃがみ込む。
ちらりと隣を見上げると、明るい陽射しに照らされた佐久間さんの顔。
にこやかな表情を浮かべて空を見上げるその顔は、改めて見ると、すごく整っていた。
太めの眉がきりっと上がっていて、目はきれいな二重。
鼻筋がすうっと通っていて、薄い唇は穏やかに微笑んでいる。
日に灼けた肌はきめが細かくて、吹き出物の一つもない。
広い肩や厚い胸、ほっそりとしているけど逞しくて硬そうな腕は、中学校の同級生の男子たちとは全然ちがう。
『佐久間さんは大人の男の人なんだ』と思って、なんだか急にどきどきしてきた。
暑さで倒れたあの日、この腕に抱かれて助けられたのだと思うと、直視できない。
さらに言うと、何日もお風呂に入っていない自分の身体が気になって仕方なくなってきた。
あぁ、やっぱ、お風呂くらい入りたいよ………。
あたしだって一応、年頃の乙女なんだから!