「もう具合は大丈夫か?」
「あ、はい……」
「ここは日が当たりすぎるから、とりあえずあの木の陰に……」
その人が指差したほうには、鮮やかな緑の葉が生い茂る樹が立っていた。
その下には濃い影が落ちている。
涼しそう………。
あたしはふらりと身を起こした。
でも、その瞬間。
「………あ、」
足に全く力が入らなくて、ぐらりと揺らいでしまったあたしの身体を、
「おっと」
その人は機敏な動作で抱きとめた。
「………す、すいませ……」
「いや、ごめん。気がきかなかった。
そうだよな、さっきまで倒れかけていたのに、急に立てるわけがないよな」
その言葉が聞こえた次の瞬間、あたしの身体は軽々と抱きかかえられていた。
こ、これは、
噂に聞く『お姫さまだっこ』………!!
あたしは気分の悪さも忘れて、焦りで顔が赤らむのを自覚した。
「あ、はい……」
「ここは日が当たりすぎるから、とりあえずあの木の陰に……」
その人が指差したほうには、鮮やかな緑の葉が生い茂る樹が立っていた。
その下には濃い影が落ちている。
涼しそう………。
あたしはふらりと身を起こした。
でも、その瞬間。
「………あ、」
足に全く力が入らなくて、ぐらりと揺らいでしまったあたしの身体を、
「おっと」
その人は機敏な動作で抱きとめた。
「………す、すいませ……」
「いや、ごめん。気がきかなかった。
そうだよな、さっきまで倒れかけていたのに、急に立てるわけがないよな」
その言葉が聞こえた次の瞬間、あたしの身体は軽々と抱きかかえられていた。
こ、これは、
噂に聞く『お姫さまだっこ』………!!
あたしは気分の悪さも忘れて、焦りで顔が赤らむのを自覚した。