反抗期を終え、突然の変貌を遂げたあたしに、クラスのみんなは未だに対応も順応もできずにいる。




どう扱えばいいのか分からない、って感じだ。





橋口さんたちも、急にリーダーを申し出たりしたあたしの行動に戸惑っているようだ。





でも、しばらくしてから橋口さんが振り向いて、「じゃあ、お願いしていい?」と上目遣いで訊ねてきた。




やっぱり恐がられてるな……なんて思いつつ、あたしは微笑んで「うん」と頷く。





「じゃあ、次はバスの座席決めだね」





あたしがそう言うと、橋口さんたちはまた顔を見合わせて、





「う、うん………」





と首を縦に振った。





やっぱり、かなり恐がられてるなぁ。




社会科見学までに、少しでも距離感を縮めておかないと。





あたしは心の奥底でそう決意した。