近くの空き地の片隅にしゃがみ込み、あたしは膝を抱えた。





三日後の十三時。



三日後の十三時。





出撃ーーー





三日後の今頃には、彰たちはもう………





頭の中をいろんな感情がぐるぐる駆け巡って、まったく考えがまとまらなかった。





数日後に確実に死ぬということが分かっているなんて、異常だ。




そんな異常な状態に置かれている人たちに、どんな顔をして向き合えばいい?





「おめでとう」なんて、言えるわけない。




この時代の人たちは、軍隊への召集令状が届くと、その人を祝福する。




どうして?



戦場に行って死ぬかもしれないのに、どうして「おめでとう」なんて言うの?





そして、特攻することが決まった人にも「おめでとう」を言うの?





…………駄目だ。



嘘でも絶対言えない。





お国のために死ねておめでとう、なんて言えるわけがない。





あたしが心から言いたい言葉は………