でも………あたしの予感は、的中してしまった。




食事を終えた時、彰たちがゆっくりと立ち上がり、ツルさんとあたしの前で姿勢を正した。






「………出撃命令が出ました。


三日後の十三時です」






彰の静かな言葉を聞いた瞬間。






ーーー鈍器で頭を殴られたような衝撃だった。






硬直するあたしの横で、ツルさんは小さく細い声で、






「おめでとうございます」






と頭を下げた。




彰たちは「ありがとうございます」と敬礼をした。






………なに言ってんの?




出撃命令でしょ?



特攻の出撃命令でしょ?



三日後の十三時に………死にに行け、ってことでしょ?





なんで、「おめでとう」、「ありがとう」なの?





俯いたあたしは、自分の右手がぶるぶる震えているのに気がついて、ぱっと左手で抑えた。




でも、左手も同じくらい震えていたので、何の意味もなかった。






吐きそうだった。




あたしは震える両手で口許を押さえ、何も言わずに店の外に飛び出した。