「あんたのため? うそでしょ。

自分の世間体のためでしょ! 娘が学校さぼってたら体裁悪いもんね。シングルマザーだから、とか言われちゃうもんね」



「………親に向かって、なんて口きくの!!」



「ああもう、うるさい! あたしの人生なんだからほっといてよ!」




叫んだ瞬間、頬に衝撃が走った。

平手で叩かれたのだ。



あたしは頬を抑えたまま母親を睨みかえす。


母親は怒り狂った顔をしていた。



「………このワガママ娘!!

あんたみたいなバカ、あたしの子じゃない!!」



母親が甲高い声で叫び、そのへんにあったものを手当たり次第に投げつけてきた。


母親は癇癪もちで、小さい頃から私はよく殴られたり物を投げられたりしていた。

慣れているので、さっさとよける。