ごきげんよう。クリティアです。
披露宴の翌朝、フローレンス家の庭は静かだった。
昨日のにぎわいが嘘のようだね。
朝食前にちょっとお腹をすかせておこうと庭園を歩いていると、クロムが東屋でぼんやりしていた。
「おはようクロム。どうしたの。結婚式の翌朝なのにミラ様と一緒じゃないの?」
「姉上……」
クロムは照れたように笑い、庭に植えられた花に視線を移す。
「……昨日、ミラ様は俺のために、料理を準備してくれていただろう。俺は何も用意していなかったから……。ミラ様のことを考えたら、俺も何か作るべきだったかと思って」
「真面目ねぇ。ミラ様はクロムに何かしてって言ってないでしょ? 自分が何かしたいと思ったときにすればいいのよ」
未婚の私に言われても、あんまり説得力がないかもしれない。
「……でも、俺は昨日の披露宴、ただ“祝われる側”でしかなかった。ミラ様が俺のために料理を作ってくれたこと、笑ってくれてたのは嬉しかったけど、俺もミラ様に喜んでもらいたい。ミラ様は料理が好きだろう? 姉上、何かミラ様が喜びそうな料理を教えてくれないか」
本当にミラのこと好きなのね。健気だわ、うちの弟。
披露宴の翌朝、フローレンス家の庭は静かだった。
昨日のにぎわいが嘘のようだね。
朝食前にちょっとお腹をすかせておこうと庭園を歩いていると、クロムが東屋でぼんやりしていた。
「おはようクロム。どうしたの。結婚式の翌朝なのにミラ様と一緒じゃないの?」
「姉上……」
クロムは照れたように笑い、庭に植えられた花に視線を移す。
「……昨日、ミラ様は俺のために、料理を準備してくれていただろう。俺は何も用意していなかったから……。ミラ様のことを考えたら、俺も何か作るべきだったかと思って」
「真面目ねぇ。ミラ様はクロムに何かしてって言ってないでしょ? 自分が何かしたいと思ったときにすればいいのよ」
未婚の私に言われても、あんまり説得力がないかもしれない。
「……でも、俺は昨日の披露宴、ただ“祝われる側”でしかなかった。ミラ様が俺のために料理を作ってくれたこと、笑ってくれてたのは嬉しかったけど、俺もミラ様に喜んでもらいたい。ミラ様は料理が好きだろう? 姉上、何かミラ様が喜びそうな料理を教えてくれないか」
本当にミラのこと好きなのね。健気だわ、うちの弟。



