「言えよ、ちゃんと、本当のこと」
「——好きです……」
……どうなってるのかよくわからないけど……。
「……本当は、応援なんて、できない」
涙が言葉と一緒に溢れ出る。
瀬戸山は私を見て「はーっ」と深いため息をついてから、私のお団子に手をおいた。そして「よく出来ました」とにっこりと笑ってくれた。
これ、夢なんじゃないかな。
だって、こんなの想像もしてなかった。
「じゃ、帰るか」
「え、いや、ちょっと、ホームルームもあるし……今日は江里乃たちと」
手を引かれて慌てて振り返ると、江里乃と優子が「なに言ってんの、今日は瀬戸山と過ごしなさいよ!」と言って私に手を振ってくる。
「先生にはうまいこと言っとくから。あとで全部話してよね」とにやりと笑ったのが怖い。
戸惑いながら瀬戸山を見ると……私に優しい笑顔を向けてくれた。