「俺が気づいてねえとでも本気で思ってんのか! とっくに気づいてんだよ。っていうかお前ウソ下手くそなんだよ。ごっちゃごちゃじゃねえか。気づかないふりしてたんだよバーカ!」

「な、なん、で……」


呆然とする私を見て、瀬戸山がため息をつく。苛立ちも込められているような。

っていうか、え? どういうこと。意味が……よくわかんないんだけど。

瀬戸山は、私が交換日記の相手だって、わかっていたってこと?
いつから? いや、それより、じゃあどうして知っていて私と話をしてくれていたの? なんで、交換日記をやめようとしなかったの?

だって『誰?』って聞いたじゃない。


「俺がお前のこと好きだってなんで気づかねえんだよ、お前は!」

「は?」


瀬戸山の声に、クラスから「マジで!?」という声が上がった。
冷やかすような声も聞こえてくる。

いや、ちょっと待って。意味が……わからないんだけど……。なんでそんな話になるの。

返事ができなくて、ポカーンとする私を見て、瀬戸山が「ち」と舌打ちをする。

そして、ぐいっと私の肩を掴んで私を無理やり立ち上がらせた。


「最後まで手紙で終わらせんじゃねえよ! 直接言え! しかもなんだよ応援するって。ウソばっかじゃねえか。こんなもんいるか! 好きだって言うなら好きだけで終われよ!」


……間近にある、瀬戸山の顔。
ウソを言っているようには見えなくて、真剣で、必死なその目に、吸い込まれるかと思った。