仲井さんと付き合い始めて一週間が経った。


並行してぼく達の気持ちが入れ替わって八日が経つ。


あれから事件を解決する糸口は見つかっていない。

気持ちが入れ替わったぼく達は何をどうしたらいいか分からず、ただただ毎日を過ごしている。


ひとつ変わったことを挙げるなら、ぼくと仲井さんの過ごす教室の環境が変わった、ということくらいだ。


同じナカイの音を持つ苗字が付き合い始めた。

それだけの理由で、何かとからかいを受けている。

もっぱら、その原因はぼくの友達。

こいつ等がぼく達にコンビ名を付けたせいでからかいの的だ。


例えば、ぼくが少しでも仲井さんに声を掛ければ“ナカナカ”は熱いねぇ、とクラスメイトから笑われる。


逆も同じ。

ぼく達が行動を起こす度に“ナカナカ”に仲が良いな、と笑われるんだ。


コンビ名“ナカナカ”はクラス公認なんだから、タチが悪い。


なんだよくそ。

ぼくがヤマモトだったら良かったのか? 変なあだ名つけやがって。