「もうヤダー!!秋!陽人!勉強教えて!!」


真由が悲痛な叫びをあげた。


涙目でメイクが若干崩れている・・・。


そんな真由の点数は56点。


これはヤバイ。ヤバすぎる。


「お前カテキョーついてんだろ?」


秋くんが呆れた声で言った。


そうそう、真由の家庭教師は超エリート大学生。


「アイツ何言ってるかわかんないんだもん!」


「それってカテキョーの意味あんの?」


陽人も同じく呆れた顔。


「もうダメ。アイツクビだわ。無理!!教えてくれないと同じ高校行けないよぉ」


あたしはなんとか合格ラインにいるけど、真由はヤバすぎる。


小テストが返ってきたら後は復習ってことで自習になっている。


「ったく、何がわかんないんだよ?」


秋くんが真由の答案用紙を奪った。


「ギャー!!見ないでぇ!!」


真由の叫びが教室中に響く。


「・・・これは・・・」


秋くんが答案用紙を見て固まっている。


真由、ご愁傷様・・・。


あたしは見られないようにそっと答案用紙を隠した。