「あ」
陽人がまぬけな声を出した。
「ん?」
「じゃぁ、澪のピアス、オレが開けてやるよ」
「え!?陽人が?」
「ピアッサーでガッシャンって感じだから痛くないよ」
いやいや、そういう問題じゃ・・・。
陽人に耳を触られるのとかドキドキするんです!
「澪、もうすぐ誕生日じゃん。ピアス買ってやるよ」
真由の言うとおりになってきた・・・。
だから、あたしはピアスもそりゃ嬉しいけど、そういうことじゃなくて・・・。
デートして映画とか見て、プリクラを取りたいんですけど・・・。
「誕生日に買いにいこうか。買い物ついでになんかする?」
「じゃぁ!映画とか!プリクラ・・・」
言った途端に恥ずかしくなってくる。
「プリクラ・・・」
陽人の困惑した声が聞こえる。
やっぱりイヤなのかな・・・恥ずかしいのかな・・・?
言わなきゃよかったかも・・・。
「別に・・・いいよ。プリクラ・・・」
「え!?」
思わず陽人の顔を見ると、少し赤くなってる。
「恥ずかしいから誰にも渡すなよ!」
そう言って、あたしの髪をクシャっと撫でた。