バスケはうちのクラスが圧勝で・・・。


次はあたしが出る借り物競争。


なんで今時借り物競争なんてやるのかわかんないけど・・・。


あんまり身体に負担がかからなそうな競技だなって思った。


ところが・・・。


「桜井!ぜってぇ1位だからな!」「澪ぉ!ファイト!!」


これってそんなに重要な競技でしょうか・・・?


「あんまりプレッシャーかけんなよ」


秋くんがあたしの頭をワシャワシャってやる。


「澪、気楽ね」


真由も笑顔。


「うん。がんばる」


陽人を見ると・・・そっぽを向いてる。


ムカつく。


あたしのこと好きなんて絶対ウソだ。


あれは夢だったんだ。


「澪ー!!がんばれー!!」


クラスの声援を受けて立ち上がる。


今は陽人のことなんて忘れて一生懸命走ろう!


「次の組ー」


係員に呼ばれてスタートに立った。