屋上のドアを開けると、秋くんっぽい笑い声が聞こえた。
やっぱり、サボってるじゃん・・・。
声をかけようとしたら、
「まだ澪のこと怒ってんのかよ」
と秋くんが言った。
「別に怒ってねーよ」
陽人の声。
あたしの話・・・?
急に声をかけづらくなって、そっと影に隠れた。
「心配なのはわかるけどさぁ、いいじゃん。医者も大丈夫だって言ってんだろ?」
「万が一倒れたらどーすんだよ」
「あはは。お前素直じゃないねー」
「うるせーよ」
秋くんが笑ってる。
「素直に言えばいいんじゃねーのぉ?『お前のことが好きだから心配だ』って」
え・・・?
何?今の・・・。
「言えるかよ。バーカ」
陽人?何言ってるの?
「今更そんなこと言えねーよ」
陽人が・・・あたしのこと・・・好き?