わたしはついていった。

もう、どうでもよかった。


そして愛していない男に初めて触れられたとき――わたしは、わたしという人間に絶望した。


受け入れることができたのだ。


卓巳の事は拒んでしまうくせに、愛も情もない相手なら、すんなりと受け入れられた。

快感すらあった。



それからは狂ったように次から次へと男を変えて寝た。

誰とやっても同じだった。

女の体を持つわたしは、男を受け入れるようにできていた。


時々、わからなくなった。

自分は何が欲しくてこんなことをしているのか。

いったい何を求めているのか。

快楽なのか、

それとも罰を下されることなのか――。





初めてお金をもらって寝たのは、18歳のときだ。


そんなつもりでホテルに行ったわけじゃなかったけど、行為のあと、30代のその男は言い訳するように財布から万札を出してわたしに渡した。


そのとき初めて、わたしは少しの罪悪感を“得る”ことができた。


バカらしい。

売春までしなければ、罪を罪とも思えない欠陥品のような自分。