弥生はイケメンの旦那とふたり暮らしのパート社員。
生活は普通。
いや、普通じゃない。
家政婦のように自分をこき使い、浮気をする夫。
文句ばかりを口にする姑の為の老人健康施設通い。
不満はおそらくある。
でも認めたら耐えられない。
だから彼女は無意識に自分は普通だと思い込んでいる。
そんな彼女の癒しは週に一度の夜の図書館。
そこで出会ったのび太くんに似ただ男性に、妄想をふくらませていくが……という話。
人間の危険回避能力を見たような気がしました。
不幸だと自覚したら潰れる。
これでいいのだと自分を納得させ続ける日々。
それがじわりじわりと変わっていきます。
思い切り幸せな未来が待ってる訳じゃない。
でも、変わろうとしたことこそが凄いと思います。
あまり読まないタイプの物語でとても面白かったです。