それが、毎日放課後30分だけ、
あたしの文章力アップのお手伝いをしてもらうこと。
あたしは高校に入ってから、
自作の小説をこっそり書き続けていた。
その小説の感想、意見、改善点など評価してもらうことにした。
先生は快く承諾してくれて。
あたしは毎日、
30分間だけ、
先生とのふたりきりの時間を
手に入れたの。
「今日はね、先生の好きなジャンルですよ」
先生が好きなのは確かファンタジー。
夢いっぱいでキラキラの物語は、あたしも大好きだ。
「お、本当か。それは楽しみだ」
いたずらっぽく笑って、先生はあたしの小説を読み始めた。