───そうだ。




この音。




とても安心する心地いい音。




わたしを落ち着かせてくれる音。





生まれる前から聴いていた、ずっとずっと側に居た、





これは、この、音は。






きみの音───








「 ハルカ 」









小さな、声だった。



でも、きみに届いただろうか。





届いたよね。こんなに近くに居るんだ。



音が聞こえちゃうくらいに近くに。




こんなに、こんなに、側に。




きみは、居たんだね。