15年後の技術を存分に楽しんだ俺は、朝食兼昼食を済ませると秋本に言われるがまま浴室に向かった(シャワーを浴びろって煩いんだ)。
下着はしょうがないから、着ている物をもう一度着用するとして、問題は秋本から押し付けられた着替えだよな。
俺的には制服で行動したいんだけど、あいつが許してくれなかった。
というのも制服で買い物に出掛けるのは、俺にとっても、秋本にとっても不味い。
なにせ今日は平日で火曜日、俺は学生だし、あいつは教師。
平日の街中を秋本の知り合いに見られたら、教師として死活問題だとか。
そりゃそうだ。
教師と学生が平日の街中をぶらついてるんだ。
何かあるんじゃないかって思われてもおかしくないだろう。俺もあいつの教師人生に支障をきたしたくはないし。
なにより秋本は平日にも関わらず、仕事を休んで俺の傍にいてくれている。
面倒見の良さに目を瞠るほどだ。
秋本曰く、俺のことが心配だし、仕事に行っている間、問題行動を起こされたら敵わないとか。
そんなことしねぇよって反論はしたけどさ、
「じゃあ。ひとりで留守番できる?」
私がいない間、外出しないって言い切れる?
強く言われて俺はぐうの音も出なかった。
ぶっちゃけ、秋本が出勤している間、自分がなんで此処にいるか、行動を起こしていると思う。
それによって問題行動を起こしてしまったら…、秋本の般若が脳裏に浮かんでしまった。
思わず、身震いみぶるい。