「そうかな?」


不安なあたしを明日香は笑い飛ばし続けた。


「絶対ないね。後はこの騒動が治まるを待って、ルウコが高柳に何を望んでいるのかゆっくり考えて言ってみたらいいよ」


「うん・・・」


「お、もう昼休みじゃん。って事であたしは行くからね!」


立ち上がって明日香が歩こうとする。


「えー、今日くらい一緒にいてよぉ」


「うるさい。一日サボり付き合ってるだけありがたく思え。彼、受験生なんだから貴重な時間なの!それに図書室にいた方が誰も来なくて安全でしょ?」


「そうだけどさ・・・」


「じゃあね!休み時間終わったら図書室行くから」


明日香に手を振ってあたしもトボトボと図書室に向かった。




なるべく人がいない所を歩いてみてるけど・・・。


「あ、柏木さんだ!サッカー部の高柳と付き合ってるって今日2組パニクったらしいよ」


とか声が聞こえてうるさい。


(別にあたしが誰を好きだろうと関係ねーだろ!!)


と久々に毒づいてみたりする。


図書室に行くと誰もいなくて一気にホッとする。


「あら?冴えない顔してどうしたの?」


図書室のオバサンだけが今のあたしの救いかも・・・。


「いやぁ、別に・・・」


そう言って、いつもの定位置といつものグレーの医学書を手に座った。