「テスト前だってのに、しばらくおさまらないよ?」


携帯を閉じて明日香がため息をついた。


「ごめん!!本当にごめん!!」


「で、何で高柳は立ち上がってわけわかんない事言って、あんたは告白したの?全然意味わかんないんだけど」


「それは・・・」


あたしが明日香に説明すると「返事?マジで書いたの?アイツ」と驚いていた。


「見せないよ!」


「いや、普通に見たくないから。・・・ふーん、景子って高柳狙いだったんだ」


「景子?・・・あぁ、三上さん。そうみたいに聞こえて思わず・・・」


それを聞いて明日香が突然大爆笑した。


「明日香?」


それでも明日香はお腹を抱えて「苦しい」と言いながら笑っている。


「あー、ウケた。まさかルウコにこんな度胸あるとは思わなかった!告白なんてしないで卒業するかもって思ってたから」


「自分でもビックリした・・・」


そんなあたしの背中をバンバン叩いて明日香はまた笑っている。


「いいじゃん。もう開き直るしかないからさ、『ソウちゃん彼氏になって』とか言ってみたら?」


「はぁ!?」


「だって告白しちゃったじゃん。今更、何も恥ずかしい事ないでしょ?」


「確かに・・・」


言われてみたら別にもうバレバレなんだから何も隠す必要はない。


「でも、振られるかもー!!」


「ないね。わざわざ返事くれたんだよ?今時、手紙なんて普通書いてくれない」