家に帰っても時計を見ながらドキドキが治まらない。


もう7時半。さすがに部活終わってるよね?

下駄箱開けたよね?

まさかサッカーシューズで家に帰るとかしないよね?

手紙・・・見たかな?



箸を持ったままボーっと時計と睨めっこ。


「ルウコ?どうしたの?具合悪いの?」


お母さんが心配そうな顔をする。


「え?別に、普通だけど」


慌てて箸を進める。


「何で時計ばっかり見てるの?」


ルミも不思議そうな顔。


「いや、何となく。今日って時間経つの遅いよね?アハハハ」


挙動不審なあたしを家族中がジーっと見てる。


「さぁて!あたし課題やらなきゃ!!テスト頑張りたいし。ご馳走様!」


ダイニングに食器を持っていって早々と退散する。




部屋に戻って机の前に座る。


昨日まで悶絶しながら書いてた手紙の残骸がある。


(出しちゃった!どうしよう!!)


このドキドキは嬉しいドキドキじゃなくて不安な気持ち。


手紙の内容を思い返す。