高柳 流湖 様
この手紙は40回目のキミへの手紙です。
煙となってルウコの元へ届いていますか?
ツナミは8歳。もうすぐ夏休みです。
仕事上一緒にはいれないし、どこかへ連れても行けない。
でも綾乃さんやオレの母親がどこかへ連れて行ってくれるようです。
ボクもそうだしルウコもそうだろうけど、若い頃はわからなかったけど、
ボクの親もルウコの親もいい人達なんだなって最近わかり始めています。
ツナミに不憫な想いはさせたくないって思ってくれている。
気付けばボクも30歳。
歳を取りました。まだまだ若いつもりではいるけど、
ツナミの『父親』として少しは成長しただろうか。
永遠に26歳のルウコから見てどうですか?
「ソウちゃん老けたね」って笑ってますか?
情けないけど、ボクはルウコの仏壇の前が苦手です。
そしてあの広いベッドにも未だに慣れない。
4年経ってもボクはあの頃のままです。
ルウコの世界はどんな世界ですか?
何もない空間なんだろうか?
それともルウコが好きだった木々や花がいっぱいある世界?
夢でもいいから出てきてほしい。
ルウコの夢はたまに見るけど、必ずもう助からないとわかった時、2人で泣いたあの場面ばかりです。
だから悪夢になってしまっています。
一時期ルウコの夢を見たくなくて睡眠薬を処方してもらった事があります。