クラス会の日、創作和食がウリの居酒屋に行くともう20人くらい集まっている。


「ソウー!!久々ー!」


もう既に酔っぱらっている元クラスメイトの女の子(女性)が寄ってきた。


「遅い!!」


その子を押しのけて明日香がボクに文句を言う。

それから視線を下に向けて「ツナミじゃん、どうしたの?」と言った。


「幹太から聞いてない?ツナミが行きたがってうるせーのに、幹太がOKしたから連れてくるって」


幹太を見るとボクが来た事に気付かずに爆笑している。


「聞いてないわよ。ったく、忘れてるんでしょ?まぁいいけどね。ルウコの事は始まる前に言ったからイチイチ説明しなくても大丈夫よ」


「助かるー。説明とかしんみりするから嫌だったんだ。おい、ツナミ。明日香じゃん、どうしたんだよ」


ツナミは緊張したり不安になるとボクにしがみついて後ろから無言で見る癖がある。ルウコが倒れる度に足にしがみついていた。

今も念願のピーチラビットのワンピースにお団子ヘアでオシャレしました!って感じなのにボクの腰に手を回して明日香をジッと見ている。


「ツナミ、おいでよ。何怖がってんの?気持ち悪い」


明日香に引っ張られると「ヤダ・・・知らない人いっぱいだもん」と小声で言った。


「あのな、来たいって言ったのはお前なんだぞ?子連れでクラス会ってオレの方が恥ずかしいっての」


明日香の方へ追いやると「父ちゃんも・・・」と言いながらズルズルと引きずられて行く。


ツナミを明日香にまかせてボクも近くにいるクラスメイトと喋りながら幹太の近くに座る。


「ソウ!遅〜じゃん。ツナミ、見てみ?」


幹太が明日香と一緒にいるツナミを指差した。

クラスの女連中に「可愛いー、柏木さんそっくりー」と言われまくってカチーンと固まっている。