声を上げて泣きそうになるのをソウちゃんのスウェットに顔を押し付けて我慢した。

あたしの頭を何度も撫でているソウちゃんの鼻をすする音が聞こえる。


ツナミが小学生になるのを見たかった。

もっとツナミとの時間が欲しかった。

明日香や幹太くんやミサちゃんと楽しく過ごしたかった。

ソウちゃんの家族と笑いたかった。

あたしの家族ともっと仲良く接していたかった。

何より・・・


ソウちゃんとずっと一緒にいたかった。



「ソウちゃん・・・泣いてる?」


「・・・うん。正直、ルウコを失いたくないからキツイ・・・」


ソウちゃんの顔を見ると涙がポロポロこぼれている。

あたしはソウちゃんにそっとキスをした。


「ツナミと・・・頑張れる?」


「大丈夫。ちゃんと育てる」


「いつまでも・・・」涙で言葉に詰まってしまう。

「あたしが好き?これかもずーっとあたしだけ?」


「ルウコだけだよ」


涙を止めて笑いかけたいけど全然止まらない。


「約束、覚えてる?結婚した時にした約束・・・」


「・・・手紙だろ?わかってる、守るから。必ず守るから、オレの手紙持って行っていいよ?」


今度はソウちゃんが少しだけ笑ってからキスをしてくれた。


「ルウコの手紙、いつかはツナミに読ませるけどオレが貰ってもいい?」


あたしは声を押さえて泣きながら頷いた。