あたしのベッドにツナミが一緒に寝て、ソウちゃんは逆側に簡易ベッドを置いて寝転がってゲストルームから漫画の続きを持ってきて読んでいる。
お母さんに頼んだらしく、あたしにはアニメで見終わった後のDVDを持ってきてもらってノートPCと一緒に渡された。
PCを膝の上に置いたけど、見る気もなくて漫画を読んでいるソウちゃんに視線を向けた。
「どうかした?」眼鏡を外しながらソウちゃんが言った。
「話・・・しない?」あたしが言うと漫画を閉じてベッドの上に座った。
「あたし・・・どの位かな?」
「・・・わからない。予想は出来ない。だから明日かもしれないし、1ヶ月後かもしれないよ」
「もう家には帰れないよね?」
「それもわかんない。病状によっては外出許可も下りるかもしれないから」
「そっちに行ってもいい?」簡易ベッドを指差した。
「え?狭いよ?ってそっちはツナミがいるのか・・・。座る?」
点滴に気をつけながらソウちゃんの隣に座った。
「ソウちゃん・・・今日だけ弱音吐いてもいいかな?」
「いつでも聞くよ?全部聞く。大丈夫、オレがちゃんと聞くから」
少し笑って言ってくれた途端に涙が止まらなくなった。
「あたし・・・っ、死にたくないんだよね、どうしよう死にたくない」
あたしを抱き締めながら「うん」と頷いている。
「どうしてあたしがって、わかってたけどこんなに早くって思っちゃうよ」
「オレも・・・思ってるよ」
ソウちゃんの声が震えている。顔は見えないけどソウちゃんも泣いている。